最初からわかりあえるはずがなかった
育った環境が違うから
わかりあえるはずがないのに
なんで理解してくれないのとか
逆の立場になって考えてとか
無理な話だった
生まれたときから
全てを与えられ
整えられた道を歩き
守られた部屋で過ごしている
聞くものも見るものも
統制され
気づいた頃には
洗脳されている
疑うことも
意見することも
許されない世界
周りから褒められ続け
どんな失礼な態度でも
可愛がられ
反省する機会され与えてもらえない
外見を着飾って
中身のないまま時間が過ぎていった
自分を振り返ることも
周りの意見を聞くこともない
優しい人だけがいる世界
温かい世界で育てられていては
成長できない
もともとあった可能性さえも
発揮できずに終わっていく
勘違いしたまま
気づくこともなく
安全なところで高みの見物
気づく人は
気づいている
今の状況がおかしいことに
間違えていることに
気づいている
変わらなければ
いずれ誰も振り向いてはくれなくなる
その時は必ず訪れる
自分と全く違う環境で育った人に
自分の考えを押し付けることが
間違えていたのかもしれない
理解しあえると
思い込んでいたのかもしれない
自分達のことのように
考えてくれると
期待していたのかもしれない
一般常識を知っていると
思い込んでいたのかもしれない
普通を求めすぎていたのかもしれない
全てが間違いだった
期待してはいけなかった
期待しなければ
腹が立つことも
嫌な気持ちにもなることはなかった
過度な期待は
大きな裏切りへ姿を変える
理解しあえない
わかりあえないと
思うことも一つの自己防衛
ある程度距離を置くこと
割り切ることも一つの方法